| 感無量
2025年6月23日
[前の記事]
|
[次の記事]

今から8年程前
とある場所の僕が座った席の前にたまたま座っていた方から設計依頼を頂けることになり
そんな偶然のきっかけから黒田の家という住宅が完成し
今から5年程前
その建築にたまたま遊びに行ってくれたという方から連絡を頂き、住宅の設計依頼を頂けることになり
その方はドイツ在住で少なくとも3年は日本に戻らないとのことで
時にはサンプルを空輸したり、一時帰国の際にショールーム見学へ行ったりと
とりあえず3年間リモートでの時差8時間な打ち合わせを重ねに重ね
帰国してようやく行政相談が進められるも
許可申請には帰国から1年が必要とのことで
4年目は日本で打ち合わせを進め
なんとか許可申請が下りて着工までこぎ着けた頃には丸4年
十分すぎる程打ち合わせを重ねたので現場で打ち合わせることはそれほどなく
クライアントが毎回ご用意してくださるお茶とお菓子を楽しみながら一緒に現場を観覧した半年間
思い返せばキリのない5年間を過ごした建築が昨日竣工し、ついにお引渡しを迎えました。
長い期間を走りましたが、大変だったという感覚は全くなく
むしろ「設計者とクライアント」という関係性を超越したリラックスした状態でここまで進んできましたが
「緊張の糸」みたいなものが知らぬ間にあったのか
理由もわかりませんが、とにかく涙がとまりません。
「嬉しい」とか「悲しい」とか「寂しい」とか、どれも当てはまらず
「感無量」としか言い表せないです。
2025年6月23日
コメント