| 200430_基礎立ち上がり打設
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今日は基礎立ち上がり部のコンクリート打設。

 

 

打設前に確認することがいくつか。

 

「打ち継ぎ部の止水材の確認」と「アンカーボルトの確認」です。

 

 

基礎は基本的に2回に分けて打設しますが、その打ち継ぎ部は図面上では一体的に見えますが厳密に言えば1mmや0.5mm程度の隙間ができることになります。

 

 

その際に大切なのが、打ち継ぎ部の止水処理です。

 

 

僕の設計では打ち継ぎ部から水の侵入を防ぐために「止水材」を入れてから打設するようにしています。

 

 

水分やコンクリートとの化学反応で膨らみ、隙間を密に埋める役割をします。

 

 

 

写真の黒いボンドのようなものが「止水材」

 

打設前にぐるっと確認すると、止水材が切れている箇所を発見。。

 

 

これでは止水処理にならないので、もう1周施工するよう是正指示をしました。

 

 

三島さんのことは信頼していますが、油断は禁物ですね。急遽様子を見に来て正解でした。

 

 

 

 

柱や土台と繋がるアンカーボルトの配置と数は問題なく設置できております。

 

 

 

 

続いて「フレッシュコンクリート試験」

 

事前に構造設計している基礎の仕様となるよう

 

・コンクリート内の空気量

・スランプ値(コンクリートの硬さ)

・コンクリート内の塩化物含有量

 

を試験します。

 

 

 

コンクリート内の空気量は4.9%でした。JIS規格では「4.5%±1.5%」と定められていますので、適正範囲内です。

 

 

 

スランプ値とはスランプコーンという円錐型のコーンにコンクリートを入れ、コーンを抜いた際にどれだけコンクリートが変形するか。その数値を出すものです。スランプ値は17.5cmです。

 

今回の構造設計ではスランプ値15cmとしているので、JIS規格±2.5以内で合格です。

 

 

 

塩化物含有量は換算表を使い、平均値0.03kg/㎡でした。これも0.3kg/㎡以下と定められていますが、問題なく合格です。

コンクリートの塩分が多いと鉄筋がサビてしまうのでキチンと試験で確認することが大切。

 

 

 

 

以上でフレッシュコンクリート試験を終えましたので、ようやく打設に入ります。

 

 

 

 

 

 

どうしても気になる。お好み焼きひっくり返す的なヘラ。。

 

 

コンクリート打設は3人体制。

 

・ポンプ車からコンクリートを流し込む方

・バイブレーターで隅々までコンクリートを送る方

・コンクリートの天端をコテで綺麗に仕上げる方

 

 

この3人であっという間に立ち上がり部が打設されました。

 

 

 

 

 

5月中は基礎周りの設備配管工事や上棟日に向けた業者打ち合わせがメインとなりますので、現場の動きは少なくなります。

 

1か月後には建物の骨組みが建ち上がりますね。

 

 

とても楽しみです。

 

 



2020年4月30日

Comments

  1. 吉川文裕 より:

    立会い有難うございました。
    どうしても全て完璧にはいかないので、ダブルチェックしていただき、見落としが防げて良かったです。
    このように、重要なポイントで確認いただけると、安心します!

    一見どれも同じに見えるコンクリートも様々な試験があるんですね。
    細かい内容は分かりませんが、とにかく確認ありがとうございます!

    基礎の部分は作業にもっと時間が掛かると思ってましたが、
    みるみるうちに出来上がってきましたね。
    会社へは自転車で通勤しているので、
    行き帰りに少し立ち寄って、現場見るのが毎日楽しいです!
    骨組みできてきたら、もっと楽しいでしょうね。

    • kawamoto より:

      現場監理はコンビネーションが大事なので。三島さんと職人さんの良好な関係のお陰で是正指示にも快く対応頂けています。
      骨組みが出来るとより空間を実感頂けますよ!
      僕も設計したものが出来上がっていく過程が楽しくて毎日伺いたいくらいで、羨ましいです。




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